タンニンパーマの秘密

このパーマがどんなにすごいか、マニアックにご紹介しましょう(笑)。

タンニンパーマのタンニン(tannin)とは、植物の葉などに含まれるポリフェノールの総称で、タンパク質に結合して収れんします。その作用を利用したのが、この画期的なタンニンパーマです。
タンニンは髪の中の側鎖結合を補強、カールの持続力を高め、水素結合の強化にも大きく影響し、しなやかで、弾力のあるカールをつくります。

 

 

 

1, これ、電子顕微鏡で覗いた髪の毛です。うろこ状にみえるのがキューティクル♪

2, 髪の内側には、毛髄質、コルテックスがあります。

3, コルテックスには、(β)皮質細胞と(α)間充物質(すき間を埋める)があります。

4, (α)間充物質の中には、シスチン結合・イオン結合・水素結合という3つの側鎖結合でつながるポリペプチド鎖があります。

5, 1液をつけると、この側鎖結合が切断されます。

6, 髪にロッドを巻くと、皮質細胞にズレが生まれます。

7, タンニンをつけると、ケラチンタンパク質と結合、このつながりをタンニンブリッジと呼びます。

8, 2液をつけると、シスチン結合とイオン結合が再結合します。

9, (β)皮質細胞が、ズレた位置で固定されます。

10, 過酸化水素の働きで、タンニンがゲル化して、(β)皮質細胞の固定を強めます。

11, さらに乾かすことで、水素結合も再結合します。

12, しなやかで、弾力感のあるカールが作られます。

そして、髪の結合をほどく1剤(還元剤)からして違います。

低ウェーブ効率    低ダメージ    低刺激    不快臭カット

パーマ剤の髪に対する作用の強さは、1剤(還元剤)の濃度 ・ アルカリ度 ・ PH・・・という3つのファクターに左右されます。当然、その力を強めることは、髪に対する負担も大きくなるわけですね。タンニンの収れん作用を利用するタンニンパーマは、大きな還元力を必要としないので、ダメージも小さいですし、刺激も不快臭も少なくなります。

それに加えて、髪のコンディションを守る以下の成分を配合しています。

毛髪補修成分・・・・・

グリシン・アラニン・プロリン・セリン・トレオニン・アルギニン・リシン・グルタミン酸など

そして、保湿成分・・・・・  8種類のアミノ酸 + ヒートプロテイン

天然の植物から抽出する保湿成分  ベタイン、その他9種類のハーブエキス

そしてそして、極めつけ!タンニンパーマの2剤には過水を使うんです。
過酸化水素は、酸化反応した後、になって洗い流されます。または、乾燥によって蒸発してしまうので髪の中にも残らないんですね。酸化定着もしっかり!
だから、軽やかで、ボリューム感・リッジ感のあるカールができて、持続力も高くなります。
もう1つ、
過酸化水素には、酸化定着という働きだけでなく、
タンニンのゲル化・・・という特殊な反応現象があります。髪のタンパク質と結合したタンニンがゲル化することで、毛髪内部、間充物質のすきまを埋めてウェーブの戻りをおさえるので、しなやかで弾力のあるカールが長持ちすることになるわけです。
タンニンパーマは、
ダメージが強くて「いつもカールがだれてしまう」とか、髪が細くて「ボリュームがほしい、弾力感がほしい」・・・